中国・成都郊外にある臥龍基地の”パンダのなる木”。1歳未満の子パンダたちが樹上で押し合いへし合い
中国・成都郊外にある臥龍基地の”パンダのなる木”。1歳未満の子パンダたちが樹上で押し合いへし合い
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 えっ、これが「子パンダ抱っこ」? 触っていいのは頭と背中だけ、って「抱っこ」じゃないよね? しかも、床に置かれたボウルのミルクを一心不乱に飲む子パンダは、顔も半分隠れてしまって見えない。3万6000円も払って、これだけ!?

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 という心の叫びも虚しく、「子パンダを抱っこして写真タイム」は、30秒経ったから終了、と係員に無情に切り上げられた――。

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 東京・上野動物園でパンダの赤ちゃんが誕生し、日本中が湧いたのが1年前の2017年6月。シャンシャン(香香)と名づけられ、昨年12月から抽選による一般公開が始まった。

 ふわふわ、まんまる、ころころの、かわいい赤ちゃんパンダが見たい! と、ご多分に漏れずパンダ熱が急上昇した筆者。毎回抽選に申し込んだのだが、ことごとく外れてしまった。今年3月に整理券式に変わって以降も、朝から長時間並んで観覧時間1分程度、しかもガラス越し、という“難関”をクリアできず、会えないままに、シャンシャンはすくすくと成長していった。

 じつは以前、台湾の台北市立動物園で赤ちゃんパンダの公開が始まった際に見に行ったことがある。整理券で指定された2時間後に向かった飼育舎で30分以上並んで見られたのは、なんとガラスの向こう5メートル先で、すやすやと眠るうしろ姿だけ。当時6カ月と可愛い盛りのはずが、痛恨の経験となった。

 シャンシャンの誕生で、今度こそ起きている子パンダに会える!と思ったのだが、このままではシャンシャンが大人になってしまう――焦りを感じていたとき、たまたま中国・成都行きの安い航空券を発見。成都といえば四川、パンダの故郷である。そうだ、こうなったら、中国へ子パンダを見に行こう!

 調べると、四川省のパンダ基地では、ただ見るだけでなく、「ボランティア」と呼ばれる飼育体験や、「抱っこ(hug/holding)」しての写真撮影プログラムもあるではないか。前者が約2万6000円、後者が約1万4000円と高額だが、それでも、やっぱり「抱っこ」したい!

 この2つのプログラムが体験できるのは、成都周辺に4つあるパンダ基地のうち、2箇所だけ(表1)。都江堰基地のほうが成都市からやや近く、ツアーもあってリーズナブルだが(表2)、子パンダが抱っこできると聞き、2018年5月、自腹で臥龍基地を目指した。

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「パンダ抱っこ」は正式なプログラム名ではなかった!