「アイコンの大きさは小さいので、見てすぐわからないのはアカウントがスルーされてしまう。さらに色が複雑だと、視覚効果が弱い。色はシンプルな方がいい。だから、アイコン画像はモノクロで可愛いにしました。付け加えると、猫が横を向いていたら、吹き出しっぽく見えるし、猫が腕組みしていたら、哲学的に見えるでしょう」

 たかがアイコン画像、されどアイコン画像。菅原氏は徹底的に考え抜いた上でツイッターのアイコン画像に、当時飼っていた猫の「みーこ」ちゃんの写真を使ったのだ。ちなみに、みーこちゃんは既に鬼籍に入っている。

「猫の画像にクレームをつける人はいない。癒し効果があって。ツイッター上でのややこしい発言の間に、猫の画像で呟くとギャップ効果がうまれる。『この人は本当優しい人じゃないか』と。この落差が重要です。私が注目させたいツイートがある時は、猫の画像だけあげて、活字をあげない。そこに注目させたいツイートをポンと置く。上においておく。すると、目にした人は『これおかしいじゃん』って注目するわけです」(菅原氏)

 そうやって注目を集めていった菅原氏のツイッターアカウント「猫組長」は、今やフォロワー数が8万近い。ツイート内容も、炎上しそうな過激なものから株など経済や政治に関するもの、海外の情報で興味深いものを発信しつつ、猫の画像や美味しいスイーツの画像を発信するなど硬軟を使い分ける。

「(文字数制限で)140字しかないのだから、自分のダラダラした主張なんていらないんですよ。いかに短文で伝えらえるかが重要。そして画像ほど情報を伝えられるものはない。例えば、美味しいスイーツの画像にしても綺麗じゃないですか。インスタ映えするし、まず興味を引く」(菅原氏)

 さすが、魑魅魍魎な世界を生き抜いただけある。(本誌・大塚淳史)

※週刊朝日オンライン限定記事

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