「女性の活躍」が必要とされているが、その実態はまだまだ前途多難だ。三原じゅん子議員(自民党 参院議員・2期目)、森ゆうこ議員(自由党 参院議員・3期目)、野田聖子議員(自民党 衆院議員・9期目)、西村智奈美議員(立憲民主党 衆院議員・5期目)、高木美智代議員(公明党 衆院議員・6期目)の5人の女性議員が座談会でその現状を嘆く。
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高木:やはり、女性は男社会の中でガツガツ仕事しないと評価されない、という価値観は根強いですね。
西村:男性より1.5倍くらい頑張って、ようやく認められる感覚ですね。
野田:そんなに窮屈に考えなくていいんじゃないかと思うんですけどね。
三原:難しいですよね。結婚したって文句を言われるんですから。子どもを産んでも、多分、何かしら言われるでしょう。
野田:三原さんは言われたね。あれは相手が若いから、焼きもちだよ(笑)。うちの金子恵美さん(前衆院議員)も、公用車で仕事に行くついでに議員会館の保育所に寄っただけで、週刊誌にたたかれた。規則違反ではなかったのに、結局、その後はベビーカーを押して通った。そういう無駄なことをさせるわけです。
三原:結局、女性は大変ですよね。男性と同じようにやっていたら、選挙でも何でも勝つのは大変です。
野田:男性議員も「イクメン」と自称するけど、どこがよ?という人は多い。私たちは親ばかではなく、預けるところがないからやむを得ず職場に子どもを連れてくる。そういう場面を男性議員で見たことがない。
編集部:男性が国会に子どもを連れてくるのは、見たことないんですか?
一同:(怒気を込め)ない!!
西村:声、そろいましたね(笑)。
高木:父親が政治家で、母親が家にいて当然という中で育った2世議員の方も多いので、そうした影響もあるかもしれません。
野田:むしろ今の議員のほうが昔より保守的かもしれない。それも、各政党が。一時、選択的夫婦別姓の導入で自民党が前に進まなかったとき、旧民主党はやる、と言っていましたよね。でも結局、政権をとったのに実現しませんでした。