FC東京時代の中島翔哉選手 (c)朝日新聞社
FC東京時代の中島翔哉選手 (c)朝日新聞社
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 27億円の男――。ある日本人サッカー選手の国際的な“評価額”が話題になっている。サッカー・ポルトガルリーグのポルティモネンセに所属するフォワード、中島翔哉(23)。ポルトガル現地紙が「ウクライナの強豪クラブから13億円の移籍オファーも、所属先が違約金は27億円だとして交渉拒否」と報じた。

 日本人選手の移籍金の最高額は中田英寿の約35億円、香川真司でさえ約21億円だったことを考えれば、香川超え、中田クラスとも。いったいどんな選手なのか。

 中島は、昨年8月にFC東京から移籍。デビュー後2戦目で2得点しその後も強豪相手にも得点したことで瞬く間にチームの中心選手となった。ポルトガルサッカー総合情報サイトを運営し、現地にも在住していたYuta Saito氏は言う。

「移籍当初から中島の評判は高かったですね。ポルトガル人は真面目で穏やかで素朴。日本人の気質と近いですね。ポルティモネンセのホームタウンであるポルティマオンは小さな田舎町ですし、のびのびとプレーに集中できる環境だと思います」

 中島は日本代表での出場歴こそないものの、U23代表では主力として活躍。昨年1月のリオデジャネイロ五輪最終予選を兼ねたアジア選手権では、最優秀選手にも選ばれた。本大会でも、背番号「10」を背負い、チームを引っ張った。リオ五輪を現地で取材したサッカージャーナリストの六川亨氏はこう評する。

「魅力は何といってもドリブルでの突破力。小柄な体で相手を抜いていく姿は爽快で、リオ五輪では彼がボールを持つたびにブラジル人が拍手喝采。左サイドから中に切れ込んで、シュートまで持ち込むプレーが真骨頂です」

 日本代表は決定力不足だなんて言われてきたが、中島はシュートの意識が高く、逆サイドにフリーの選手がいても自らフィニッシュまで持ち込む。

「FC東京時代にも、翔哉は自らゴール前でシュートばかり打つ。『なんでパスをよこさないんだ』ってベテラン選手が怒ってましたよ」(六川氏)

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