――夫は人間不信からうつに。妻は「私が支えたい」

夫：ロッテではコーチの勉強もさせてもらったんだけど、あまりにも人間関係がドロドロで、人間不信になっちゃって。

妻：うつになってしまった。

夫：遠征に行っても皆と食事する場所に行きたくなくて、コンビニで何か買って部屋で食べてた。

妻：ちょうど「これから、どうする？」という話になってたころで、それもすごく負担になってたみたい。そのとき、私は今まで幸せにしてもらってきたのに、それ以上を求めてるんだ、と気づき、自分でなんとかしよう、と思い始めたの。

夫：テレビの解説を始めた最初の年、名古屋に行かないといけないのに、新幹線に乗ろうとしたら息ができなくなって自分でもビックリした。ダメだと思って……。

妻：電話が掛かってきて、「乗れない。どうしよう？」と言うから、「じゃ、帰ってくれば」。

夫：名古屋に電話して事情を話し、そのままかかりつけの病院に。でも何も原因が見つからなくて。

妻：脳神経外科とか心臓専門医とか、いろいろ行ったわよね。何かが悪い、その何かを探そうとするんだけど見つからない。でも、病院に行っている、という行為に納得するわけで。だから、それに付き合った。

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