しかし、最高裁判決はそれを認めなかった。男の私が改姓したように、改姓には男女平等原則が生きている。男社会で男が改姓するのは周りからのプレッシャーがあるので大変だが、これは女性がいつも感じているもの。改姓しない男は、男社会の中で、のほほんとしてしまう。だからいつまでも、男社会は変わらない。

 結婚は共に苦労を分かち合うこと。改姓することの大変さを、男も体験することで、初めて男の意識も変わる。女と男の改姓の数が同等になれば、人格の象徴である名前で革命が起これば、外から革命された家父長制度はほんとうに内から革命される。戦前から戦後のいまも、ずーっと男社会であった日本の社会が変わる。

 この長い伝統を打ち破り、男女平等を実現するには、意識革命が必要なのです。

 日本国憲法は、日本の伝統にぶっといくさびを打ち込みました。意識を変えなさい。そうでないとまた悲惨な戦争を起こします。その意識を変える道筋が憲法です。人間は一人ひとりが大切です。一人ひとりが平等です。人権を大事にしなさい。それが戦争を防ぐのです、と。

 でも、なぜ、学校で憲法を教えないのでしょう。74歳の私も学ばなかった。若者も学んでいないようです。どうやら、憲法ができて70年たったいまも、学校で子どもたちに憲法を教えていない。これこそ、びっくりの最たるものですね。

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