日に日に緊迫感を増す北朝鮮問題。鳴り響くJアラートが記憶に新しい中、専門家の辺真一さんが作家・林真理子さんとの対談にご登場です。今後の日本を心配するマリコさんに、問題の切迫度を丁寧に解説してくださったのでした。
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林:北朝鮮問題で緊迫状態が続いています。私たち、心のどこかで「北朝鮮もそんなに無茶はしないだろう」と思っていたら、ここのところ急にいろんな危機が現実味を帯びてきましたので、今日はそのあたりのお話をお聞きしたいと思います。
辺:志村けんさんの「だいじょうぶだぁ」に洗脳されてしまったんじゃないかと思うぐらい(笑)、日本には安全神話が根強いですけど、今の北朝鮮の核・ミサイル問題、どう考えても大丈夫とは言い難いですね。
林:私も心配です。
辺:「落としどころ」という言葉も日本人は好きですね。「最後は落ち着くところに落ち着く」と思っているかもしれませんが、湾岸戦争やイラク戦争も最後は国連が割って入って収まると思っていたら、ドーンと勃発しましたよね。「戦後72年、何もなかったからこれからもないだろう」というわけではないと思うのですが、目前の危機をよそに解散総選挙とは正直驚きました。
林:なんでこんなときに解散総選挙なのでしょう。
辺:何を考えているのでしょうかね? 予測不能のトランプ大統領と、統制不能の金正恩・朝鮮労働党委員長によって戦争になりかねないのが今の状況です。フランスのマクロン大統領やドイツのメルケル首相、中立国のスイスの大統領までが、はるか離れたアジアで起きている問題の仲裁に乗り出そうとしているときに、「最も被害を受けるかもしれない日本で能天気に選挙をやっている場合か?」と言われかねないですね。
林:朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)の人たちから多額のお金が北朝鮮本国に送られていると聞きます。「資金源の朝鮮総連の人たちがいるから、日本にはミサイルを落とさない」という考えは甘いでしょうか。
辺:北朝鮮は在日朝鮮人のことをこれっぽっちも考えてないと思います。
林:えっ、考えてない!?