向井理(むかい・おさむ)/1982年、神奈川県生まれ。2006年に俳優デビュー後、10年にNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」で漫画家・水木しげるを演じ、幅広い年齢層の支持を集める(撮影/写真部・松永卓也)
向井理(むかい・おさむ)/1982年、神奈川県生まれ。2006年に俳優デビュー後、10年にNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」で漫画家・水木しげるを演じ、幅広い年齢層の支持を集める(撮影/写真部・松永卓也)
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『いつまた、君と ~何日君再来~』6月24日(土)、TOHOシネマズ 新宿ほかにて全国ロードショー (C)2017「いつまた、君と ~何日君再来~」製作委員会/配給:ショウゲート
『いつまた、君と ~何日君再来~』6月24日(土)、TOHOシネマズ 新宿ほかにて全国ロードショー (C)2017「いつまた、君と ~何日君再来~」製作委員会/配給:ショウゲート
メイキング画像 (C)2017「いつまた、君と ~何日君再来~」製作委員会
メイキング画像 (C)2017「いつまた、君と ~何日君再来~」製作委員会

 向井理さんが祖母・芦村朋子さんの手記の映画化を考えたのは7年前のこと。祖父・吾郎さんとの出会いや、戦中戦後の混乱期を家族で乗り越えた日々がつづられていた。

「手記を客観的に見た時、実話なのにドラマチックでメッセージ性もあり、人の心に刺さると思いました。小津安二郎さんのような昭和の家族愛を描いた映画が好きで、台詞よりも雰囲気のほうが心に残ると思っているんです」

 そんな思いを形にした映画「いつまた、君と~何日君再来(ホーリージュンザイライ)~」は、向井さん演じる吾郎さんが33歳の時から始まる。

「伯父や母には吾郎の影響があると思えるところがあり、“受け継ぐ”ってこういうことなのかもと感じました。映画中の祖父と同じ30代になり、バトンが回ってきたような気がしています」

 映画化が進む間に、向井さんも結婚し、子どもが誕生した。

「息子が僕の背中を見ていると感じることがあります。変なことはできないし、生き方や考え方も親の影響を受けるだろうから、気を付けないといけません」

 家族を持つ立場となり、祖父の経験を追体験できたことに感謝しているという向井さん。

「家族の形はいろいろあるけれど、どんな状況でも楽しいという感情を味わい、つらいことも一緒に乗り越えていくものだと思うんです。中には家族にしか支えられないものがあるから、僕自身もそういったものをしっかり作っていきたいと思います」

週刊朝日 2017年5月19日号