週刊朝日と同じ、1922年生まれの内海桂子師匠。師匠のご主人でマネージャーの成田常也さんやファンの方も加わり、作家の林真理子さんとの対談を行ないました。対談では、95歳でもまだまだ活躍する師匠にとって「60代なんてまだ青春」とカッコいいお言葉が。
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林:ご日常はどんな感じですか。テレビ見ながら晩酌されたり?
成田:晩酌は必ずします。1合ですけど。
内海:たくさん飲ませてくれないの。すぐ終わっちゃう(笑)。
林:仲いいですね。成田さんは師匠にとって、神さまのご褒美みたいな方ですね。
内海:そうですね。ある日突然現れて。
同席の女性:成田さんが師匠のところに来てくれて、いちばん喜んだのは私なんです。
林:あら、成田さんが現れる前からのお付き合いなんですね。
同席の女性:もう40年です。師匠がわが家に遊びにいらしたときは私が駅までお送りしてたんですけど、一人で暗いお家に帰すのがかわいそうで。成田さんがいらしてからは、全部やってくださるからすごく安心しました。
林:成田さんのように明るくておもしろい方がそばにいたら、毎日が楽しそう。
内海:めんどくさい旦那よ(笑)。
林:でも、笑いのツボが合っていらっしゃるんですよね。
成田:嗜好が似てるんです。だから長持ちするんでしょうね。
内海:男はいじり方で育つ。自分の思うなりにいじるの。
林:私は夫のいじり方を間違えましたよ。
内海:ダンナに謝んなさい。「私の間違いでした」って(笑)。
林:尽くしすぎちゃったのかな(笑)。師匠、お着物の着つけは、どなたがなさるんですか。
内海:自分で。
林:すごい! 一人で着られるんですか。
内海:そうよ。こっちは十いくつから着てるんだから。着せてもらわなきゃ着られないなんて思うからいけない。「自分のことは自分でせよ」って小さいときに習ったでしょ。
林:はい、反省します(笑)。それにしても師匠の人生ってほんとうにドラマチック。次のNHKの朝ドラが吉本興業の創業者の吉本せいさんの半生なんですが(「わろてんか」)、私は吉本せいさんをモデルにした『花のれん』という小説を読んでいて、これが朝ドラになるといいなと昔から思っていたんです。でも、師匠の人生こそ朝ドラになりそう。