第一印象は悪かったものの「追っかけ」のように会って結婚までこぎつけたお笑いコンビ「クワバタオハラ」の小原正子さん。夫となった元メジャーリーガー・野球解説者のマック鈴木さんと当時を振り返った。
※「告白に『なんで?』 女芸人・小原正子とマック鈴木の不思議な馴れ初め」よりつづく
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――妻はテレビでも交際相手の存在を公表。結婚に向けて、外堀を埋めにかかった。それに納得がいかない夫とは衝突が増えて……。
夫:30代後半の男女が交際宣言、ってことは、当然、次のステップとして結婚があることは考えましたよ。
妻:私は、いつ親に会ってくれるの?って。
夫:そんな大事なこと、勝手に決めるなって、イラつきましたね。
妻:結婚ってものに対して、どう考えてた?
夫:……仕方がわからなかった。付き合っても、どうしたら「結婚していいのか」、自分の中で明確じゃなかったんですよ。
妻:前の彼女の話になったこともあったね。13年も付き合ったのに、結婚しなかったって。
夫:そうねえ。
妻:話を聞いているうちに、その彼女の気持ちになっちゃって。つらくて悲しくて、泣きながら説教(笑)。
夫:わけわかんないでしょ。そんなことで責められても。
妻:考えたら、そこで結婚に至らなかったから私が結婚できたんですけどね。
夫:過去のことまで問い詰められたら、男は何にも言えなくなりますよ。
妻:そうねえ。
夫:それで一時期、彼女には何にも言わなくなりましたもん。
妻:どこへ飲みに行くの?って聞いてもお店の名前は言わず、「関西」、「神戸」とか。
夫:意地悪だよね(笑)。そしたらこの人、僕が行きそうなお店、捜して回るんですよ。どんだけ情緒不安定なんだ!と。
妻:「マックさん、来てますー?」ってお店のぞいて。
夫:めんどくさい人だけど、彼女はすごく優しいし、人を思いやれる人。付き合ってみると素顔が出てきたんです。なのに、時々「デビル小原」が出てくる。
妻:はあー。
夫:でもね、デビルが10で素顔がゼロ、のところから、だんだん「素顔率」が上がっていって。
妻:漫才の台本どおり、毒舌の「オハラ」を演じ続けてるうちに、本来の自分を見失ってたんですね。それが、彼と付き合ううちに、だんだんとお化粧も薄くなっていって。
夫:タバコもやめたよね。僕はやめてくれなんて、一言も言ってないんですよ。