この他、怪しい旅行会社の特徴をリスト(下記)に挙げてもらった。記者の二の舞いを演じないようにぜひ参考にしていただきたい。
ただ、今回の倒産を予見するのは難しかった、と前出の前田弁護士は言う。
「てるみくらぶの昨年9月期の売り上げは過去最高の195億円を計上したと聞いています。まさか倒産するとは誰も思いません」
しかし、それは粉飾決算だった。粉飾の経緯はこれから明らかになるだろう。
最後に、騙された記者から格安ツアーをネットで利用している方々へ。ウェブ上の申込書や入金確認書はすぐ印刷するべし。ホームページが閉鎖されると証拠を残せないからだ。まさかの時は、突然やってくる。
【怪しい旅行会社を見極めろ! 5つのチェックポイント/監修:大川原明】
(1)現金払いかカード一括払いのみで、分割払いを認めない
→資金繰りのために自転車操業をしている可能性が高い。
(2)会社の規模のわりに広告宣伝が派手
→広告費がかかりすぎて利益が上がっていない?
(3)店舗を持たずネット上のみで営業している
→有事の際に相談できなくなる可能性あり。
(4)ネット上で「対応が悪い」とたたかれている
→有事の際に誠実に対応してもらえない可能性あり。
(5)実際には存在しない(すでに売り切れなど)格安ツアーを 広告に載せ続けている
→不当景品類及び不当表示防止法に違反していて信用性が 低い。
※週刊朝日 2017年4月14日号