合格を喜ぶ佐藤亮子さん(写真部・加藤夏子)
合格を喜ぶ佐藤亮子さん(写真部・加藤夏子)
この記事の写真をすべて見る

 息子3人を灘中・高校から東大理III(医学部)に合格させた「佐藤ママ」こと佐藤亮子さん=奈良市在住=の長女(18)が10日、東大理IIIに現役合格した。子ども4人全員が理IIIに進学することになる。

 長女は洛南高校に在学。女性なので兄たちほど体力がないため、無理に詰め込まず、体調を見ながら、佐藤ママがスケジュール管理をしたという。目に涙を浮かべながら、佐藤ママは「プレッシャーのある中でよく頑張ってくれました」と話した。

 佐藤ママは元英語教師。専業主婦として3人の息子の受験を成功させた経験を著書「受験は母親が9割」(朝日新聞出版)にまとめ、「親が徹底的にサポートすれば子は自分で勉強するようになる」と説いて注目を集めた。

 同書では「勉強机はリビングに」「母が勉強のスケジュールを立てる」「遅刻は厳禁。時計は20分早くしておく」「カレンダーを2カ月分貼り、予定を『見える化』」といったノウハウを具体的に紹介。さらに、「子が勉強している限り、母は寝ない」「恋愛と受験の両立は難しい。受験は甘くない」「子どもの教育に100%の力を注ぎ、家事は余力で」などノウハウの背景にある親の姿勢や考え方も記してある。

 今回の長女の受験でも、参考書選びやオリジナルのノート作りなど、さまざまな支援を続けていた。

 4人全員が“最難関”の理IIIに受かったことについて、「ホッとしました。親の勤めは“満期終了”です」と話した。今後については「子どもの受験に悩む親は多いと聞きます。何らかのかたちで、そうした人たちのお役に立てたら」と話している。

※週刊朝日オンライン限定記事