ケガで満足な練習ができていない丸山茂樹氏は、50歳にして日本ツアーで優勝を果たしたプラヤド・マークセン選手について語る。
* * *
いやはや50歳でレギュラーツアー優勝ですか。すごいですねえ。うらやましいですねえ。
男子の日本ツアー開幕戦「SMBCシンガポール・オープン」(1月19~22日、シンガポール・セントーサGC)で、プラヤド・マークセン(タイ)が通算9アンダーで優勝しました。彼は1月30日で51歳になったんです! 日本ツアー優勝は2015年以来で、通算6勝目。50歳以上のシニア選手の優勝は、06年に52歳で勝った中嶋常幸さん以来でした。
健康であることのすばらしさですよね。あのトシまでね。ケガは抱えてるとは思うんですけど、すばらしいパフォーマンスを繰り広げていくだけの体を持ってるってのがすごいですね。
強さの秘訣(ひけつ)を聞かれて、「早く寝る。健康的な食事をする。タバコは吸わない。アルコールは飲まない。できるだけフェアウェーに打って、パットを入れる」とコメントしたんですって?
スーパー単純なご意見ですけど、ごもっともですね。ちょっと短気な部分もあるけど、ほんとにいい人で、僕も大好きな選手なんです。仏教国のタイ人だけあって礼儀正しいんですけど、プレーになるとめちゃめちゃ怖いんですよ。キレる、キレる。闘志むき出しのファイターなんです。ガッツがすごい。でもゴルフ以外のときは本当に穏やかで、いつもニコニコしてて最高なんですよね。
彼は去年の国内シニアツアーで4勝して賞金王になってます。僕も彼みたいな50歳を迎えたいもんですが、この左手親指の慢性亜脱臼がね……。マークセンに追いつこうと思ったら、47歳の今ぐらいの時期が大事なんですけどね。満足に練習ができないんで、ちょっと悲しいですね。まあ、しょうがないです。人にはそれぞれの道がありますからね。僕は僕にできることを頑張ります。
白鵬関は初場所で4敗したんですか。まだ31歳ですよね。でも相撲の年齢として厳しいのかなって考えると、30歳の稀勢の里関も、もちろん個人のポテンシャルにもよるけど、横綱として活躍できる時間は限られてるのかな、と。だからもう、最初から優勝をババッと重ねて頑張ってほしいですよね。
取組を終えた直後の稀勢の里関の顔、僕は好きです。勝っても負けても、あまり表に出さないじゃないですか。すばらしいです。見ててうれしくなります。
最後にお知らせです。「第13回丸山茂樹ジュニアファンデーションゴルフ大会」(3月27日、千葉・平川カントリークラブ)の開催が決まり、募集も始まりました! 4月からの新学年で小学5年生~高校3年生のみなさん、マルジュニアのホームページ(https://www.maru-junior.com/)からドシドシご応募ください。17年一発目のマルジュニアです。張り切っていきたいと思います!
※週刊朝日 2017年2月10日号

