都知事選から1カ月あまり。精力的な活動で、一挙手一投足がマスコミに報じられる小池百合子東京都知事。作家・林真理子さんとの対談で、築地移転問題について語った。
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林:小池さん、すごく生き生きしていらっしゃる。やっぱりトップが似合いますよ。
小池:環境大臣や防衛大臣もやりましたが、大臣って所轄が決まってますからね。何かやろうとしても、経産省や財務省からダメな理由ばっかり飛んできて、やりたかったことの達成率は5割でしょうか。都知事の場合、8割は達成できると思いますよ。
林:都知事になるために議員をやってきたような気がしません? あれもこれも、全部ここに来るための助走だったと。
小池:私、自民党の総裁選に一度出たことがあって、そのときは総理になればいろいろできると思ったんですよね。あのときは3位だったかな。都知事は守備範囲がムチャクチャ広いので、やりがいがありますね。ましてや東京都ってびっくりするぐらいお金持ち。イコール放漫経営。
林:私、なんでこんなに都民税を払わなきゃいけないんだろうって……。
小池:すいません。ちゃんと価値ある活用をさせていただきます(笑)。
林:独身のころは、「こんなに払ってるんだったら、都庁の職員を2人ぐらい紹介してほしい」と思ったものですよ(笑)。潤沢なお金を、いままでの都知事は好きなだけ使ってたんですよね。私は都知事がファーストクラスで海外視察に行っても全く問題ないと思うんですけど、都民は舛添さんの件で初めて「こんなにお金を使っていたんだ」と知って、びっくりしたんですね。
小池:永田町の国会議員だってびっくりですよ。国会議員の海外視察も非難の的になりがちですけれども、「なんと大らかなことよ」と。
林:やっぱりそうですか。
小池:オリンピック、パラリンピックの会場の建設費とか、築地市場の移転だってそうでしょう。議会はチェック機能を果たしていないどころか、一緒になってやっている。驚きですよ。
林:豊洲移転に「待った」をおかけになりましたが、1日放っておくとランニングコストが700万円でしたっけ。