米大統領選のように長期間かけて選挙運動をする形を考えてほしいですね。候補者もその間に自然淘汰(とうた)されていく。半年とは言わないが、少なくとも2~3カ月かけたほうがいい。
一方、舛添氏が政治家としてふさわしくない政治資金の使い方をしたことは、明らかです。これ以上の真相解明は期待できません。いま求められるのは、「政治とカネ」にかかわる根本の制度を議論することです。国民の怒りを買うような政治資金の使途が、現行では違法にならない。世間とのズレ、ギャップこそが最大の問題ではないでしょうか。
政治資金規正法を抜本的に改正し、正していこうという「規正」ではなく、支出を制限する「規制」法に作り替えるべきです。政党助成制度があっても、政治資金パーティー、企業献金がなくならないのはどうしてですか。国会ではだれも世論の不満に応えようとしませんね。小渕優子衆院議員が政治資金でベビー用品を買っていたケースは、舛添氏の構図とまったく同じなのです。
※週刊朝日 2016年7月1日号