プロゴルファーの丸山茂樹氏は、16年行っている一般財団法人「丸山茂樹ジュニアファンデーション」の活動を全国規模にしたいという。

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 3月28日、「第11回丸山茂樹ジュニアファンデーションゴルフ大会」を大成功で終えることができました。今回から千葉市の平川カントリークラブに舞台を移し、ネスレ日本さんが協賛社に加わってくださいました。小学校5、6年生、中学生、高校生の男女それぞれ3部門で計130人が元気いっぱいにプレーしてくれました。

 男子は河内勝行君(千葉・拓大紅陵高1年)、女子は臼井麗香さん(茨城・日本ウェルネス高3年)が中高生を合わせたトップとなり、プロツアーの参加権を手にしました。臼井さんは第9回でも高校生女子でトップになり、女子下部ツアーのマンデートーナメント(主催者推薦選考会)に出て、見事、本戦出場を果たしています。ふたりにはマルジュニアを代表して、大きく羽ばたいてほしいですね!

 2000年から始めたマルジュニアの活動ですけど、ここまでスタッフのみんなと一緒にほんとによく頑張ってこられたと思ってます。何度もここで言ってきましたけど、将来的にはもっと拡大して、全国規模でできるようにしたいです。

 僕がこういうことやってるって知らない人もたくさんいるでしょうから、知ってもらって、協力してもらって、どんどん拡大していく。ジュニア育成のためにしっかり志を持って、目標は大きく、そこへ向かっていきたいなと思います。

 そのためには当然、先立つものが必要です。日本ではアメリカほどドネーション(寄付)の文化が発達してませんよね。我々も一般財団として活動してますけど、寄付金控除がもっと大きくなれば、各方面のみなさんから寄付をいただきやすくなるんですが。

 
 さて話は変わりまして、今季海外メジャー初戦の「マスターズ」(4月7~10日、米ジョージア州オーガスタ・ナショナルGC)です。昨年は21歳(当時)のジョーダン・スピース(米)が一度もトップを譲らない完全優勝でした。トータル18アンダーは、1997年優勝のタイガー・ウッズ(米)に並ぶ大会最多のアンダーパー記録でした。

 僕が続けて出てたころは、毎年のようにコースセッティングを変えてて、グリーンをカチンコチンにしたり、究極に速くなるようにしたり、いろんなことをやってました。でも最近はバーディー合戦が繰り広げられるような、本来のマスターズの姿に戻そうとしてる感じがします。

 28歳のジェイソン・デイ(オーストラリア)が世界ランキング1位に返り咲いてオーガスタに乗り込みますけど、世界ランク20位までの中から優勝が出るでしょうね。いまはちょっと、新しい人が出てくるスキがないですよ。マスターズには独特のプレッシャーもあるし。

 世界ランク14位の松山英樹(24)は昨年のマスターズで5位に入りました。前年いい成績を残した試合に強いですからね、十分に期待できます。

 英樹はもう、試合の中で深刻な悩みに陥ることがないんだと思う。池に入れちゃったとかどうしたというミスは出るけど、どうにもならない状態ってのはない。だから安定してるんですよね。メジャー初優勝で、日本を元気にしてもらいましょうか!

週刊朝日 2016年4月15日号