「十字軍同盟国に暗黒の日々を約束する」
厳戒態勢下の欧州がまた狙われた。ベルギーの首都ブリュッセルの国際空港と地下鉄で3月22日、自爆テロが相次いで発生。30人超が死亡、邦人2人を含む270人以上が負傷した。犯行声明の主は、仏パリで約130人を殺戮した「イスラム国」(IS)だ。サミットなど国際イベントを控える日本は大丈夫なのか。
まず警備体制だ。5月に三重県の賢島を主会場に開く伊勢志摩サミット。今回のテロ後、ISが言う「十字軍同盟国」が一堂に会する最初の機会となる。警察庁によると、2008年北海道洞爺湖サミットでは約2.1万人が警備。危機管理と原発テロ対策に詳しい独立総合研究所の青山繁晴氏は言う。
「05年英グレンイーグルズ・サミット時、会場だった保養地ではなく、警備が手薄なロンドン市内でテロが起きた。今回も手薄となる都市、東京はもちろん、世界でも圧倒的に知名度のある京都は要注意です」
不安になる光景もある。対テロ対策訓練だ。