気になる費用は歯科診療所によってまちまちだ。セカンドオピニオンは保険適用外になるため、相場は診療所では30分で無料~1万5千円。大学病院では1時間で約3万円、と非常に幅広い。
ただ、この金額はあくまでセカンドオピニオン外来などの窓口を設けている場合で、一般的に内緒で受ける際は初診扱いになる。そのため、実際はほとんどの歯科医師が初診料、検査料のみで診察している。
一方、大学病院でセカンドオピニオンを受ける場合は手続きも異なり、実際に受診するまでかなりの時間がかかることが多い。もちろん、必要な書類も多くなってくるため、一般の歯科診療所と比べて受診のハードルはぐっと上がってくる。
セカンドオピニオン外来を2011年から開設している東京医科歯科大学歯学部病院では、完全予約制をとっている。
まず電話でセカンドオピニオン外来担当に相談をすると、病院からセカンドオピニオン外来申込書が送られてくる。その外来申込書を提出すると、病院側がそれをもとに仮受け入れの可否を判断する。その後、仮受け入れとなれば、診療情報提供書など一式を病院側に提出し、最終的な受け入れが決まれば、正式なセカンドオピニオンの受診となる流れだ。
ただ、同院の場合、最初から転院を希望している場合や、主治医の歯科医師に対しての不満についての相談は受けられないなど、いくつかの条件があるので注意が必要だ。
同院副病院長でセカンドオピニオン外来の責任者も務める、俣木志朗歯科医師はこう話す。
「当院のセカンドオピニオン外来を受診するためにはさまざまな条件があるため、全ての患者さんが受診できるわけではありません。また、受け入れ可能と決まっても、最終的な受診までには時間がかかるので注意が必要です。14年度での受け入れ件数をみると、年間82件の申し込みに対して、実際に実施したのは15件でした。また、当院の場合は口腔がんなどの緊急性の高い相談も多く、セカンドオピニオンを待てない場合は当院への転院を勧めています」
※週刊朝日 2015年11月6日号より抜粋
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