世界最高齢男性としてギネス世界記録に認定されていた百井盛(ももい・さかり)さんが7月5日、都内の病院で慢性腎不全のため亡くなった。112歳だった。
百井さんは6人の子どもをもうけたが、すでに3人が亡くなっている。さいたま市中央区にある百井さんの自宅で、長男(84)は父親の長寿の秘訣(ひけつ)についてこう話した。
「秘訣といっても特にないんですが、暴飲暴食をしないことですかね。規則正しい生活をしていました。若いころはたばこをスパスパ吸っていて、90歳くらいまでは、本数は減りましたが吸っていましたね」
百井さんは福島県出身で、60年くらい前からさいたま市で暮らした。高校の教員になり、校長も務めた。百井さんの妻は14年前に他界し、12年前から都内の療養型病院で生活していたという。晩年、身の回りの世話をした三男(66)はこう話した。
「入院先では体力が衰えてできないことが年々増えたが、『イライラせず、淡々と過ごしている』とほめられた。ストレスなく自然体がよかったんだと思います」
ここ数年間は耳が遠くなり、筆談が多かったという。