京都市北部の商店街、「御薗橋801(はちまるいち)商店街」。東西800メートルにわたる商店街で、「未来に向かって一歩進もう」という思いを1プラスしたのが商店街の名前の由来だ。
商店街のマスコットキャラとして2005年に誕生した「801ちゃん」は、「やおいちゃん」と読む。この読み方に、大きな悲劇(喜劇?)があった。
「地元の名産・賀茂なすをモチーフに、美大生がデザインしてくれました」
と、801商店街「801ちゃんプロジェクト」の浅田真司さんは言う。名前を公募し、約150通の中から選ばれた五つの候補から、商店街の祭りのお客さんの「拍手」の大きさで決まった名前が「801ちゃん」だった。ところが、
「名前をHPで紹介したところ、いきなり数万件のアクセスになったんです」
“やおい”という言葉は、オタク用語で「男性同士の恋愛を描いた作品」を指す言葉でもある。
「ネット掲示板でも話題になり、『ボーイズラブ商店街?』『腐女子の町か』といった苦情のメールが数百件届きましたが、何のことだかわからなかったんです」