王将の餃子 (c)朝日新聞社 @@写禁
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 株価の本格上昇が始まってから約2年5カ月、ついに日経平均株価は終値で2万円台を回復した。4月末には今年最大の下落を記録したが、まだまだ上昇の余地はあると考える市場関係者は多い。企業業績が好調だからだ。

 確度が高いかたちで、増配の可能性が高い銘柄を探し出していこう。配当性向と呼ばれる指標に注目してみる。これは、利益(税引き後)のどれくらいの割合を株主に配当金として支払っているのかを示した指標だ。当然、この数値が高いほど、株主還元に積極的な太っ腹の企業と判断できる。

 投資情報サイトの運営などを手掛けるフェアトレードの田村祐一アナリストはこうアドバイスする。

「配当性向のみならず、自社株買いにも力を入れているのかというポイントも見逃すべきではありません」

 自社株買いとは文字どおりで、自社の株を買い取ることだ。理論上、その分だけ市場に流通する株券が減って、1株当たりの価値(株価)が上昇する。実際、自社株買いが発表されると、理屈以上に株価が上昇するケースも少なくない。

 これら両方に力を入れているのは、それだけ稼いでいるからこそ。企業の中でも、ひときわ増配の可能性が高いという。つまり、大本命だ。

 なお、利益のどれくらいの割合を配当と自社株買いに回しているのかを示すのが「総還元性向」と呼ばれる指標だ。その目標値を具体的に示している企業は、株式市場でも注目される。

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