剛腕と現職知事のコンビは、自民党からの刺客をはね返すことができるのか。
民主党政権で復興相を務めた平野達男参院議員(60)=無所属、岩手選挙区=が4月14日に記者会見を開き、9月の岩手県知事選への立候補を表明した。担いだのは自民党。長年、辛酸をなめさせられている「小沢王国」の岩手で、小沢一郎氏の側近である達増拓也知事(50)の3選を阻止し、王国を崩壊させようというのだ。
そもそも平野氏も小沢氏の元側近。農水官僚から小沢氏の後押しで2001年の参院選に初当選した。だが、野田内閣の復興相だった12年7月、小沢氏の新党に参加せず決別。その後、平野氏も民主党を離党し、13年の参院選は無所属で3選を果たした。
自民党幹部が明かす。
「平野氏は復興相を終えたころから、『次は岩手県知事として復興に取り組みたい』と意欲を見せていた。自民も知事選の有力な候補を探していた。岩手は95年以降、増田寛也氏、達増氏と小沢氏に近い知事が続いていますから。平野氏と自由党時代の同僚だった二階俊博総務会長が仲介役となり、知事選出馬となった」