「宣晃君は休み時間に参考書を読むなどしていて、勉強熱心でしたね。でも、東大を目指した結果、受からなかったと聞いています」
高校卒業後、北村容疑者は立教大学に進学するも中退。その後、派遣でゲーム会社で働いていたという。
だが、北村容疑者は2年前から似たような犯罪を繰り返すようになった。
東京都江戸川区で一人暮らしをしていた北村容疑者は昨年11月、女性の下着を盗もうとして警視庁に現行犯逮捕されていた。
余罪として2013年11月から14年4月にかけて3件、尿や精液を女性にかけたことなども判明し、3月半ばに執行猶予付きの有罪判決を受けたばかり。高崎市の実家に戻り、蟄居中にまた事件を起こした。近所の住民はこう語る。
「宣晃君が高校を卒業してからのことでした。家の前に救急車がやってきて、淡々とした様子で歩きながら乗り込んでいきました。そして、昨年の暮れか今年の頭にも同じようなことがありました。けがをしている様子はなかった。何があったのでしょうか……」
都内で父親を直撃すると言葉少なげにこう語った。
「今度、勤務先で会議があり、私のほうから息子の件で話をしなければいけません。現在、そのような状況の中で退職願を持って働いております。だから、申し訳ございませんが、いまは何も言えません」
北村容疑者は否認を続けているというが、その心の闇は解明されるのか……。
(本誌取材班=山内リカ、上田耕司、福田雄一/黒田 朔)
※週刊朝日 2015年4月24日号