透き通る白い肌に、美しい黒髪と長いまつげ。顔は小さく、細くて長い手足がしなやかに動く高杉真宙(たかすぎ・まひろ、18)。12歳のとき、熊本県で催された花火大会で女の子に間違えられてスカウトされたという逸話もうなずける。
「『かわいい』って言われることは別に嫌じゃないんです。『かっこいい』と言われるのと同じくらい嬉しい」
福岡の実家を離れ、上京してから約5年。事務所の寮で暮らし、学校に通いながら、コツコツと芸能活動を続けてきた。
「東京にはすっかり慣れて居心地がいいですが、人が多い場所はまだ苦手です」
名前が知られるようになったのは2013年にテレビ番組「仮面ライダー鎧武」に出演してから。
「『変身!』と初めて言ったときは恥ずかしかった。だって普段言わないじゃないですか(笑)。悪者の役だったんですが、子どもたちが愛称の『ミッチ』と呼んでくれたとき、本当に嬉しかったですね」
ひとりの時間が大好きで、趣味は「漫画を読むこと」ぐらい。それでも時々バスケットボールを持ってコートのある公園などに出かける。
「ひとりでゴールを狙っています。暗いですよね(笑)。新しい年はもう少し外に出るようにしたい。買い物とか行かないと」
でも心の中はちゃんと燃えてるんだとか。
「熱くならないんですかとよく聞かれるんですよ(笑)。でも僕は結構負けず嫌いだし、演技も『もっとうまくなりたい』と思っています。ちゃんと勉強して、いい俳優になりたい」
いま目標としているのは松山ケンイチさんで、「どの役柄もすべて違う人格を表現できる。尊敬しています」と力を込める。
今年は春に高校を卒業する節目でもあるが、その後は芸能活動に専念することを決めている。
「『まだ学生だから』という自分への言い訳ができなくなるから、大丈夫かなと不安はあります。大人として扱われるので。それでも楽しみのほうが大きい」
※週刊朝日 2015年1月16日号