サ高住は基本的には、通常の賃貸住宅と同じように敷金(多くは家賃の2~4カ月分程度)、契約手数料などが初期費用として必要になる。家賃は月払い方式が多いが、前払い方式もある。

「サ高住は安い」というイメージが世の中にあるが、立地や部屋の広さ、設備などによって費用には大きな幅があるのが実情だ。一括前払い家賃が数千万円の豪華なところや、月払い方式で家賃が60万円を超えるところも存在する。高齢者ホームに詳しい専門家たちは「費用も設備もサービス態勢もさまざまで、サ高住と有料老人ホームを単純に比較することは難しい」と口をそろえる。

 有料老人ホームもサ高住も元気なうちから入ることができる場合は、介護が必要になれば介護保険サービスを受けられる(健康型有料老人ホームは要介護状態になった場合、退去しなければならない)。

 有料老人ホームの「住宅型」とサ高住は、在宅と同じように居宅サービスを受ける仕組みのため、利用した介護保険サービスの分だけ費用を負担する格好となる。介護サービスを多く使うと、介護保険の支給限度額を超える可能性がある。限度額を超えた利用部分の全額が自己負担となるので注意したい。有料老人ホームの「介護付き」は24時間態勢で介護サービスを受けられ、毎月一定額で済む。

 有料老人ホームやサ高住を「終の住処」として考えるなら、介護保険サービスの方式の違いも含めて検討しよう。

週刊朝日  2014年10月10日号より抜粋

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