初めての体験だった。山下リオさんは中学2年生でこの世界に入ったときから、「いつかミュージカルを!」と夢見ていた。その夢がかなうかもしれないオーディションで、体はガチガチに固まり、声は震えた。「何とか緊張を解かなければ」と、とっさに履いていたヒールの靴を脱ぎ捨て、裸足になった。そのかいあって、課題曲2曲を、何とか歌い切ることができた。

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