古市憲寿(ふるいち・のりとし)1985年、東京都生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍。慶応義塾大学SFC研究所訪問研究員(上席)。専攻は社会学。大学院での研究の傍ら、コンサルティング会社でマーケティング、IT戦略立案などにも関わる。若者の生態を的確に描出し、クールに擁護した著書『絶望の国の幸福な若者たち』(2011年)で注目される。他の著書に『誰も戦争を教えてくれなかった』(13年)、『だから日本はズレている』(14年4月)などがある(撮影/写真部・植田真紗美)
古市憲寿(ふるいち・のりとし)
1985年、東京都生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍。慶応義塾大学SFC研究所訪問研究員(上席)。専攻は社会学。大学院での研究の傍ら、コンサルティング会社でマーケティング、IT戦略立案などにも関わる。若者の生態を的確に描出し、クールに擁護した著書『絶望の国の幸福な若者たち』(2011年)で注目される。他の著書に『誰も戦争を教えてくれなかった』(13年)、『だから日本はズレている』(14年4月)などがある(撮影/写真部・植田真紗美)
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 社会学者の古市憲寿さんに作家・林真理子さんが、現代の日本女性の「結婚観」について聞いた。

*  *  *

林:いま、専業主婦になりたい若い女性って増えているんですか。

古市:統計を見ると増えてますね。専業主婦志向が高まっていて、価値観もちょっと保守化している。僕の妹も専業主婦なんですよ。いま28歳なんですけど、仕事をやめたくて結婚したところがあるみたいですね。

林:それには収入のいい男の人と結婚しないとね。

古市:もしくは、相手の親にお金があるかですね。

林:古市さんの周りの女性って、高学歴な方ばかりだと思いますが、彼女たちはどんなことを考えてるんでしょうか。

古市:いま30歳前後なので、結婚して出産するか、仕事するか、悩んでますね。日本の会社だと、女性が子育てと仕事を両立するのが難しいじゃないですか。どっちかの親が助けてくれないと無理ですよね。決断を迫られて苦しんでる子が多いと思いますね。ある人が「子育てって罰ゲームみたいだ」って言ってましたけど。

林:えっ、罰ゲーム?

古市:保育園もなかなか見つからないし、送り迎えも時間かかるし、しかも会社は最低でも8時間働かなきゃいけないのに、保育園は基本8時間しか見てくれないから、延長保育か仕事を短縮しなきゃいけない。でも、仕事を短縮すると、バリバリ働くところには戻れないじゃないですか。

林:子どもに手がかかる期間って限られていますから、その間、自分のお給料の半分を使ってでもシッターさんを頼もうとか、考えないんですか。

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