卵は記憶力、豚肉は集中力を高め、青魚は脳の働きを活性化させる(撮影/写真部・植田真紗美)
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 さる医薬品メーカーの調査では、受験時にプレッシャーを感じた東大生は99%に達し、試験本番で困ったのは「急な下痢」との回答が多かった。平常心を保つことの難しさは万人の知るところだが、土壇場の精神力を育むのは健康的な食事と睡眠だろう。食事・睡眠・メンタル、それぞれの専門家に聞いた“受験必勝対策15カ条”をまとめた。

【受験必勝対策15カ条】
(1)脳のエネルギー源はブドウ糖。炭水化物はしっかり摂るべし

(2)「脳をつくる」なら豚肉と青魚、「記憶力アップ」なら卵を食べるべし

(3)納豆、ヨーグルトなどの発酵食品は脳の働きを高めると知るべし

(4)レタスやキュウリより、ビタミンが豊富な緑黄色野菜を食べるべし

(5)食中毒のリスクがある食材は避け、体を温めるため加熱すべし

(6)殺菌作用のあるショウガやワサビを活用すべし

(7)消化吸収をよくするため、よく噛むべし

(8)朝食は9時までに、夕食は20時くらいまでに食べるべし

(9)朝・昼食はしっかり食べ、夜は腹7~8分目にとどめるべし

(10)家族で食事を楽しく、好きなものをバランスよく食べるべし

(11)38~41度の風呂に20~30分間つかるべし

(12)眠れないときはバナナを食べるか、ホットミルクを飲むべし

(13)布団に入ったら、大学合格後のことを想像すべし

(14)20~30分のジョギングをするべし

(15)緊張しながらも、心のどこかで「たかが受験」と考えるべし

 この世には確かに「本番に強い人」と「弱い人」がいる。「強い人の代表例は小泉純一郎元首相」だと精神科医の片田珠美氏は指摘するが、その境を分けるのはストレスへの対処法が大きいようだ。

「フロイトも研究していますが、適度な緊張は火事場のばか力を生みます。それが強すぎると萎縮してしまう。受験生がプレッシャーを感じるのは当然です。だからこそ心のどこかで『たかが受験』と余裕を持つべきなんですね」

週刊朝日 2014年1月24日号

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