放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回のテーマは「ガラケー狩り」。
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先日、父の一周忌で実家に帰り、うちの母世代(70代)の人たちは「スマホが使いにくい」という意見多数。ガラケーからスマホに変えたが、もう一度ガラケーに戻したという人まで。
今年からいよいよ5Gが始まっていきます。5Gがすごいのは分かってますが、何ができるようになるのか?ちゃんと説明出来ない大人は沢山いると思います。
そんな中、いまだにスマホとガラケーの2台持ちをしている私。5Gが始まる時代に、ガラケーが3Gであることを知りました。3Gって。初めて聞きました。逆にね。
このエッセイではたまにガラケーのことを書いていますが、正直、数カ月単位でガラケーユーザーは肩身が狭くなっています。1年前、会議室に行けば5人に1人くらいはガラケーを持っている人もいました。が、10人に1人になり、ついに会議室の中でガラケーを持っているのが僕だけ状態になってきました。
仕事柄、長時間の電話をします。だから「長い時間電話するから結局ガラケー便利なんだよね」と言い続けていました。だけど、正直、LINEを見た流れでLINE電話することがほとんどになっていき、気づくと、携帯番号知らない人もめちゃくちゃ増えていきました。
僕はスケジュールをガラケーに入れています。例えばスマホのLINEで「○月○日、会議出来ますか?」というメッセージが来た時に、同じスマホにスケジュールが入っていると、確認しにくい。右手でガラケーのスケジュールを開き、LINEにスケジュールを打ち込みます。このスケジュールの入っているガラケーをスマホにしたほうがもっと便利じゃないか!という声もあります。わかります。正直そうです。だけど、こうなると、もう意地なんです。ドコモの場合、3Gのケータイが2026年4月以降は使えなくなる。だったら、そこまで、ガラケーの最後まで看取ってやる! そこまで使い続けて死に際を見てやる! そう思ってきました。