新しいノートパソコンを購入したことにより無事に脚本を脱稿し、お稽古に突入している。

 今回は11人の役者、プラスゲストで紡ぐ群像劇。

 個性がバラバラで見ていて面白い。

 お稽古には段階がある。

 最初に読み合わせをし、自分の「役」と初めまして、自分以外の「役」たちとも初めまして、の段階は楽しい。

 そこから、セリフと動きが身体に入るまでが苦しい。

 そこを乗り越えて、相手との掛合いを楽しめる域まで行けば、そこから再び楽しくなる。

 理屈で細かく詰めて詰めて役を構築して、最後に理屈から解放されて自由になるのだ。

 それを共同作業でやるのだから大変なのだ。

 でも、その大変な作業を乗り越えた時の達成感はとても大きい。

 今、まだ我々は苦しい作業の真っ只中。

 劇中に漫才が入るのだが、そこはプロに稽古をつけてもらっている。

 立ち方、身体や手の角度、目線の置き方、などなど、漫才を成立させるための、芝居とはまた別物のテクニックが山ほどあるのだ。

 本当にちょっとしたことで見え方が劇的に変わる。

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ちびに「母」という役割を与えてもらって…