そもそも、どうしても仲良くしないといけないのでしょうか。
日本にはあなたのように、人に嫌われることを気にする人が実に多いように感じます。これは日本の教育で「みんな仲良く」と教えられ、社員研修でも「家族のように」とか叩き込まれるからだと思います。私も日本生まれ・日本育ちなので、それもよくわかります。
しかし今の私は、多様なビジネスパートナーと仲が悪いわけでも、仲が良いわけでもありません。一致した目的に向かって結果を出すために一緒に頑張っているだけです。
他人の気持ちはコントロールできません。それを試みるだけ時間とエネルギーの無駄です。仕事に支障がある場合を除いて、どう思われているかは考えても仕方ないと思いませんか。嫌われることで仕事に明らかに支障があるなら、それははっきり伝えればいいことです。
その結果、改善されるならそこにいればいいですし、改善の見込みがないなら、どちらかが場所を変わるしかないでしょう。
仲良くできない自分を責めたり、仲良くするために自分を変えたりすることも必要ありません。自分が自分であることは何より大事だし、それを受けいれてもらい活かすことが、自分の人生を賭けてやるに値するビジネスだと思うからです。
もちろん、自らのコンフォートゾーンを出て自分を進化させることも時には必要です。そのためにアホに対してとるべき態度は「仲良く」といった漠然としたものではなく、もっと具体的で自分の人間性をわかりやすく進歩させるものでなくてはなりません。
それは、
「リスペクト」
「親切」
「楽しむ」
です。
アホだろうか何だろうが、他者に対してリスペクトを持つことには意義があります。自分との違いを受け入れ、それを理解し、敬意を持つのです。
ハラスメントが問題になっている日本社会の根源的問題は、他者へのリスペクトのなさにあります。それは、日本社会特有の均質性と、こから生じる同調圧力から来ています。そんな背景が、違いを受け入れず人を攻撃してしまう傾向を生んでいるように感じます。
これからは国籍や宗教や文化だけでなく、年齢や性別でも多様な人たちが違いを活かして価値を生む社会を創っていかなければなりません。