「自分たちの世代は取り残されている。対症療法的に支援するといっても、もう遅い。唯一、言ってくれているのが、れいわ新選組だろうか。いっそ、安楽死制度を考える会にでも入れようか。供託金なんて気にもしない政治家はいいのだろうが、自分には、そんな貯金もない。田舎には、どんなに求人がないか、一度この様子を政治家に見てほしい。正社員でなくてもいい。1日でも長く仕事が出来る環境に身を置きたい」(武さん)
こうした武さんたち氷河期世代の声は国政選挙に届いているのか。盛り上がらない参議院選挙。これは東京も地方も同じだ。見せかけの政策、ごまかされた政府にとって都合のいい数字が、透けて見えるからなのだろう。完全なるあきらめムードが漂う。それでも武さんは、「選挙には行く」と断言する。自分の将来を託すために――。
(ジャーナリスト・小林美希)