だからこそお笑いや川柳のような、ちょっと毒があるものは本当に大事だなと思うんです。ちょっと笑える、共感できる。そういうことがあるから、精神的に健全な方向にいくと僕は思っているんですよね。何でも悪い方に取るという世の中なので、皮肉や自虐という手法が、ともするといじめや差別とつなげたがる人もいたりします。それが行き過ぎると、人々は何もしゃべることができなくなっちゃう。
洒落を許容するのは大事なことだと思っています。クスッとでも、ニヤッとでも笑っていられることを、お笑いをやる我々はもちろん考えますが、怒ることより笑うことが多い世の中が良いですよね。結局はみんなが笑っていったら、幸せなのは変わらないですから。
(聞き手/AERA dot.編集部・金城珠代)