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日産自動車前会長、カルロス・ゴーン容疑者(65)の特別背任事件で、弁護団は4月9日、東京・千代田区の日本外国特派員協会で記者会見を開き、ゴーン元会長のメッセージを収録した映像を公開した。弁護人の弘中惇一郎弁護士によると、動画は4日の再逮捕の前に撮影したという。
動画公開に先立ち、弘中弁護士は、「今回のビデオはもともと4月中旬に予定していたゴーン容疑者の会見が検察の妨害によってできなくなることを懸念して準備した。会見が実現できなくなったことでゴーン容疑者と相談して公開することにした」と話した。
その動画(約7分間)の全文を掲載する。
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もしみなさんがこの動画を通じて、私の話をお聞きいただいているとすれば、それは私が4月11日に予定していた記者会見を開くことができなかったということになります。
最初のメッセージは私は無実ということです。
これは何も新しいことではありません。1月に法廷で述べたことを再びお伝えしています。
私にかけられているすべての嫌疑について、私は無実です。
そして、それらの嫌疑に基づいて私に対してなされている避難についてもまた事実無根です。
それらの避難はすべて、私を強欲な人物、あるいは独裁的な人物として塗り固めるためになされたものです。
それらは、文脈から切り離されたり、偏見にもとづいてゆがめられたものです。
私にかけられている嫌疑についてもお話します。
金融商品取引法、新生銀行との契約、ジュファリ氏に支払った報酬について、私の立場は変わっていません。
108日もの期間を拘置所で過ごしたにも関わらず、私は常に無実であるという一貫した立場です。
私が皆さんにお伝えしたい2つ目のメッセージは、私は日本を愛し、日産を愛しているということです。
もし愛情や愛着、心からのつながりがなければ、20年間をその国で過ごしたり、20年間をその会社のリーダーとして務めることなど誰もしないでしょう。
そして、この20年という年月に、非常に奥を成し遂げ、非常に多くの結果を残してきました。
私が1998年に日本に来たの打算によるものではありません。
この国に魅了され、日産を再生させるという挑戦に心を踊らせたからです。