ベシクタシュの香川真司(写真提供:元川悦子)
ベシクタシュの香川真司(写真提供:元川悦子)
この記事の写真をすべて見る
ベシクタシュのセノール・ギュネシュ監督(写真提供:元川悦子)
ベシクタシュのセノール・ギュネシュ監督(写真提供:元川悦子)

 決勝でカタールに敗れて準優勝に終わった2019年アジアカップ(UAE)から1カ月半。森保一監督率いる新生日本代表にとって新たな段階への一歩となるのが、3月のコロンビア(22日=横浜)・ボリビア(26日=神戸)2連戦だ。そのメンバーが14日に発表されるが、今回の最大の注目点は香川真司(ベシクタシュ)が復帰するか否かだろう。

 2018年ロシアワールドカップの後、所属していたボルシア・ドルトムントで構想外に近い扱いを受けた彼は、森保体制発足後は一度も代表に呼ばれていない。2011年から足掛け8年間背負い続けてきたエースナンバー10も中島翔哉(アル・ドゥハイル)に譲る形になったが、昨年末の帰国時には「翔哉のプレーを見て、ホントにイキイキとサッカーを楽しんでるなと非常に感じる」と前向きにコメント。そのうえで自らは「まず所属先で試合に出ること。次のワールドカップまで十分時間があるので、まずは移籍に向けて集中したい」と苦境打開を最優先に考えていた。

 その新天地が1月末にトルコ1部・ベシクタシュに決まり、ここまでリーグ戦5試合に出場。2月25日のフェネルバフチェとのイスタンブールダービーではスタメン入りも果たした。その試合を含め、90分フルでプレーしたゲームはないが、トルコデビューとなった2月3日のアンタルヤスポル戦での3分間2ゴールに始まり、3月10日のコンヤスポル戦での後半ロスタイム決勝弾など、早くも3得点をゲット。ドルトムントでドイツ・ブンデスリーガ連覇を果たしていた頃のような「点の取れる香川真司」が戻ってきた印象だ。

 それだけに、元10番の代表復帰待望論は高まる一方だ。ベシクタシュのセノール・ギュネシュ監督もこれに関して特別インタビューに応じ、「日本と欧州の長距離移動は確かに短期的影響があるが、30歳というのはサッカー選手にとって悪い年齢ではない。30歳になったんだから『もう引退しろ』というのは正しい意見ではない。香川は多くの国際経験を積んでいるし、体力や精神力を高水準でキープできれば、これから先も好プレーが期待できる」と17日に30歳の誕生日を迎える日本人アタッカーのクラブと代表の掛け持ちに太鼓判を押した。

次のページ 香川自身も森保ジャパン合流を心待ちに