外国特派員協会で記者会見を開いたDeNA・筒香嘉智 (c)朝日新聞社
外国特派員協会で記者会見を開いたDeNA・筒香嘉智 (c)朝日新聞社
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 DeNA・筒香嘉智が外国特派員協会で開いた記者会見は大きな反響を呼んだ。外国のメディアを中心に約100人が集まった会見で、筒香が訴えたのは指導者の意識改革だった。「子供はできないのが当たり前なのに、指導者がイライラして暴言をはく。練習時間も長い。楽しくなくなってしまう」と勝利至上主義が子供たちの成長を妨げ、野球人気低下の原因になっていることを強調した。

 会見では、野球チームに入った子供をサポートする親に負荷がかかっている現状にも言及した。メディアとの質疑応答で「お母さんたちは夏休みにずっと練習を観に行かなければいけない。子供たちと指導者のために100人分のお昼ご飯を作らないといけないと聞きました。この現状をご存知か」と女性記者に聞かれた際、筒香はスーパーバイザーを務める堺ビッグボーイズに入部した子供の母親たちから話を聞いたことを明かした上で、「自分の家の近くのチームに見学に行ったら(指導者が)あまりにも怖すぎて入部できなかったという話をお母さんから多々聞いた。練習が長すぎるので遊びにも行けない、勉強する時間もない。親もお茶当番があるのでお母さんがしたいことを何もできないという声もありました。堺ビッグボーイズではお茶当番の強制は全くしません」と語った。

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両親が共働きの子供は入部を断られるケースも