宇佐美の最適ポジションが左ウイングであることは周知の事実だ。また、彼は高精度のキック技術を持ち、プレースキッカーとしても機能するため、後半戦では一層重要なタスクを任されるだろう。デュッセルドルフはチームとしても前半戦終盤に3連勝を達成して順位も14位へとランクアップしている。5年ぶりの1部の舞台で後半戦に期待を抱かせるチーム状況は宇佐美にとっても歓迎すべきだが、彼は冷静に今のチームと自らの立場を捉えている。
「自分たちの力を過信せずに、1試合1試合を大事に戦っていこうと思っています。3連勝しても、それほどの手応えを得られているわけじゃない。常に気を引き締めながら戦いたいです」
2011−12シーズンにガンバ大阪からバイエルンへレンタル移籍し、G大阪へのレンタルバックを経ながらホッフェンハイム、アウグスブルク、そして今のデュッセルドルフと、ブンデスリーガでのキャリアを着実に積んでいる。宇佐美は今、落ち着いた所作を漂わせて現状を正しく把握しているように思う。
ブンデスリーガの後半戦は先述した通り、1月18日のホッフェンハイムvsバイエルンから再開され、19日にフランクフルトvsフライブルク、アウグスブルクvsデュッセルドルフ、ハノーファーvsブレーメン、ライプチヒvsドルトムント、そして20日にニュルンベルクvsヘルタ・ベルリンなどが開催される予定だ。(文・島崎英純)