そのあたりに影響を受けているかどうかは知りようがありませんが、子宮系女子たちのイベントでもウィッチクラフト的な雑貨が頻繁に販売されていますし、親和性を感じずにはいられません。そんなポイントからも、子宮説法は従来の宗教および思想運動を流用したオリジナリティのないお説だということがわかるでしょう。しかも元ネタが気の毒になってくるほど、改悪されまくりというオチ。

 子宮教はさまざまな女性運動のように「新たな価値観で生きよう!」と応援しているように見せかけていますが、その正体は「子宮にいいこと(散財や奔放な性生活も含む)をしないと女性としての機能が危険にさらされる」「性的に潤うのが女の幸せ」なる呪いで女を縛る、脅し商法にほかなりません。高額なサービスや、セミナーにお布施を差し出す信者が得られるものは、健康や成功、愛情ではなく「子宮を大切にする自分は女として正しい」というまやかしの自己肯定感のみ。

 そもそも子宮は本来、胎児を守り育てるのが最も重要な役割です。何もかもを子宮フィーチャーでとらえていては、まるで子宮の強制労働状態。子宮教のファンタジックな世界観をお借りするなら「そんなにあれこれ仕事を増やさないで! そのまんまの私じゃダメなの!?」なんて、子宮が大抗議していそう。いやはや子宮系女子たちの子宮様たち、ブラック企業ばりのお仕事お役目、本当にご苦労さまです。

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