――須藤さんのご家庭の中にはいつも川島さんがいるんですね。

 はい、いつも夫の存在を感じています。

 たとえば、夫は雨が好きな人だったんですよね。雨が降っていると、傘を差さずに散歩に行くくらいに。

 だから、雨が降るとパパを感じるんです。

 学校の行事で雨が降ると、子どもたちはよく「またパパだよ~大事なときに雨をふらせて!」なんて話すんです。

 そうそう、3月の長女の高校の卒業式のときも、とんでもない大雨でした。

「パパ、めちゃくちゃ『おめでとう』って言っているよ」「でもさ、こんなにたくさん雨ふらせなくてもいいのにね」って大笑いしました。

 パパはいつだってずっと私たちのそばにいる、だから大丈夫――。そう思えるところまで、この8年半で歩んでこられたのだと思います。

(取材・文/神 素子)

※後編<須藤理彩が語る、娘が不登校だったころの“孤独な闘い” 「亡き夫に『彼だったらどうするだろう』と問いかけながら解決していきました」>へ続く

【後編】須藤理彩が語る、娘が不登校だったころの“孤独な闘い” 「亡き夫に『彼だったらどうするだろう』と問いかけながら解決していきました」
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神素子
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