マリナーズも候補球団

「ヤンキースも地元メディアから獲得を熱望する声が上がっています。ア・リーグの東地区を独走していますが、ワールドチャンピオンは09年以来12年遠ざかっている。投げたらエース級、打撃はクリーンアップを打てる大谷は短期決戦に向けても心強い存在です」

 さらに、もう1球団あるという。

「マリナーズです。01年以来、プレーオフを20年連続で逃していますが、昨年はシーズン終盤の快進撃であと一歩のところまでいった。今季は貯金9でア・リーグ西地区2位(18日時点)の好位置につけており、地元ファンの熱気もすごい。球団フロントはプレーオフに進出するため、切り札となる選手の獲得に動いているという情報が入っています。マリナーズにはトッププロスペクトに入っている選手がメジャー球団で最多タイの6選手います。彼らをトレードの交換要員にして、大谷の獲得に動いても不思議ではない」

 大谷は、投手として15試合登板で9勝4敗、防御率2.38。打撃では89試合出場で打率2割5分8厘、19本塁打、56打点(いずれも18日時点)。「野球の神様」と呼ばれたベーブ・ルース以来104年ぶりの「2桁勝利・2桁本塁打」は通過点で、史上初の「15勝&30本塁打」を達成する可能性は十分にある。前人未踏の地を行く大谷は、このままエンゼルスで8月以降もプレーするか、それとも──。(ライター・梅宮昌宗)

AERA 2022年8月1日号より抜粋