パフォーマンスを上げる「プチ昼寝」は、仮眠室などに行かず、机に突っ伏すなど熟睡しない体勢で行う(photo 写真映像部・戸嶋日菜乃)
パフォーマンスを上げる「プチ昼寝」は、仮眠室などに行かず、机に突っ伏すなど熟睡しない体勢で行う(photo 写真映像部・戸嶋日菜乃)

 本当は丁寧にじっくりと、自分の心身の健康や資産管理、スキルアップや子育てにじっくり向き合いたい。ただ、毎日2、3時間を費やすのは、忙しい現代人には難しい。それならば「15分」。1日15分の捻出で、人生が劇的に変わるのだ。AERA 2022年7月18-25日合併号から、15分でできる「睡眠改善法」を紹介する。

【図表】睡眠の質が改善する「筋弛緩法」のやり方はこちら

*  *  *

 6月30日、ネスレ日本とJR東日本のコラボによる「STATION BOOTH supported by ネスカフェ 睡眠カフェ」が大宮駅内にオープンした。15分330円で、「ネスカフェ」のコーヒーや水のサービス付き。設置された超高級リクライニングチェアは、体全体を包み込むような座り心地だ。疲労がたまりがちな体に心地よい。あぁ、意識が遠のいていく……。

「着目した社会課題が日本人の睡眠不足でした。カフェインは摂取30分後に吸収されると言われているので、昼にコーヒーを飲み、吸収されるまで休息してみては。シャキッと目覚めて午後のパフォーマンスを高めてほしい」(ネスレ日本メディアリレーションズ室の小川直子さん)

 日本人の5人に1人は睡眠の悩みを抱えていると言われる。睡眠不足は仕事や勉強に悪影響を及ぼすほか、事故のリスクも上がる。さらに、肥満、生活習慣病、うつ病、アルツハイマー型認知症のリスクを上げることも指摘されている。

「昼寝をすれば、睡眠不足が解消されます。そもそも昼過ぎに眠くなるのは体内リズムに沿った自然な現象なんです。昼寝をすることは、仕事や勉強のパフォーマンス向上に役立ちます」

 こう話すのは、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所の栗山健一部長。昼寝でパフォーマンス向上とはありがたい。ただし、カギは「15分」という時間だという。30分を超えるとかえって起きた時に頭がぼんやりする。デスクにうつ伏せになるなど、「熟睡しない眠り方」が望ましい。

次のページ