投資信託をつみたてるならポイント還元があるクレジットカード決済で行うのがお得。各社のサービス競争がヒートアップしているが、その現状と「裏話」を調査した。
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投資信託(以下、投信)のつみたてをクレジットカード決済で行うと、ポイント還元が受けられるサービス競争が激化している。
先駆けは楽天証券。これまで楽天カードで投信つみたてをすると、毎月5万円の投資金額を上限に楽天ポイントが1%分付与された。
だが2022年9月以降、低コスト投信のポイント還元率が0.2%に(「楽天キャッシュ」決済なら8月買い付け分から0.5%の楽天ポイント付与)。
後を追ったのがSBI証券。三井住友カードと組み、投信のクレジットカードつみたてを2021年6月に開始した。
SBI証券では、たとえば年会費無料の三井住友カードナンバーレスで投信つみたてを決済すると0.5%のVポイントがもらえる。年会費5500円の三井住友カードゴールド(NL<ナンバーレス>)なら1%の還元。三井住友カード プラチナプリファードだと最大2%。
2022年2月にはマネックス証券も参入した。マネックスカード(アプラス)を使ってつみたてれば1.1%のポイント還元。期間限定ではなく「ずっと続く」ということで投資家が殺到した。
そして最後発がauカブコム証券、3月28日に開始。auPAYカードによるつみたてで1%、対象のau回線を契約していればさらに4%、5GのUQモバイルユーザーなら2%を上乗せなど。
auカブコム証券はなかなかの大盤振る舞いだが、投資信託以外の回線契約などを条件に上乗せのため、シンプルに「投資信託の決済」だけで見ると現状、1.1%のマネックス証券がナンバーワンだ。
クレジットカード決済にすれば、つみたてる低コスト投信の信託報酬を実質タダにできる。投資家にとってはお得なので使わない手はない。ただ、このクレカ戦争は顧客獲得のための「おまけ」だ。