男子ハーフパイプ決勝3回目で「トリプルコーク1440」を決めた平野歩夢の連続写真(17枚を合成)
男子ハーフパイプ決勝3回目で「トリプルコーク1440」を決めた平野歩夢の連続写真(17枚を合成)

 オメガはオリンピックのオフィシャルタイムキーパーも務めている。オフィシャルタイムキーパーとして30回目となった北京冬季オリンピックでは、熟練のタイムキーパー300人、総重量200トンにおよぶ高度な計時機器を用意し、スキー・ジャンプやスピードスケートなどの競技のデータ計測や分析。こうした情報をテレビ画面などに表示した。

 スノーボード・ハーフパイプでは、各ポイントに設置されたアンテナとアスリートの体に付けられたモーションセンサーを使って選手の高度なパフォーマンスを測定。テレビでも、ジャンプの最高地点や平均などが映し出された。

 平野は2回目で「トリプルコーク1440」を含む全てのルーティンを成功させたが、得点は伸び悩んだ。スノーボードの採点では、それぞれの技に点数がついているわけではなく、総合的に評価する「オーバーオールインプレッション方式」が採用されている。審判の主観が入る余地があり、評価が分かれることもある。

 平野は北京冬季オリンピックの決勝から一夜明けた会見で、競技会での採点については「他の競技ではあるような新しい(採点)システムをしっかり(構築)するべき時代になってきたんだと思う」と語っていた。今回のオメガのような機器の進化と採点システムの再構築で、ジャッジミスは減るかもしれない。

 (編集部・深澤友紀)

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