平将明(たいら・まさあき)/1967年東京生まれ。青果市場仲卸会社3代目社長。衆院当選5回。安倍内閣で内閣府副大臣(防災、IT政策、原子力・宇宙政策担当) (c)朝日新聞社
平将明(たいら・まさあき)/1967年東京生まれ。青果市場仲卸会社3代目社長。衆院当選5回。安倍内閣で内閣府副大臣(防災、IT政策、原子力・宇宙政策担当) (c)朝日新聞社

 河野太郎行政改革相の支持を表明した平将明衆院議員。あらゆるリスクへの迅速な対応と法整備は、ITツールを使いこなす世代が先頭に立たないとできないと指摘する。AERA 2021年10月4日号で平氏にくわしく聞いた。

【写真】岸田氏のあいさつをリモートで聞く支援者ら

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──今回の総裁選には「世代間戦争」の構図が見えます。平さんは3度の総裁選を支援した石破茂氏のもとを離れ、河野氏支持を公言しました。なぜですか?

 一昨年に内閣府のIT副大臣に再任、防災担当の副大臣も兼任しました。自然災害や、パンデミックにITを使ってどう対応するのか、先頭に立ってやってきました。これからコロナの対応、様々な経済危機、地球温暖化、激甚化した自然災害への対応。もっと言えば、首都直下型地震、富士山噴火、あらゆるリスクへの迅速な対応、そのための法整備を進めるには、日常的にITツールを使いこなす世代が先頭に立たないと対応できない、との思いを強くしました。

──なぜ河野さん、ですか。

 河野さんはツイッターで情報発信し、フォロワーが240万人超です。先月、内閣委員会の閉会中審査の前夜、河野さんが私(内閣委員会与党次席理事)の携帯を鳴らしました。「明日の大臣答弁、リモートでいいかな?」。まだ実現していませんが、これを機に「リモート答弁」の議論が理事会で再起動しました。並の大臣は、そんな「非常識な」電話をしません。「河野的非常識」が、ものを動かすチカラになると思います。

──自民党総裁選は今なお、「絶対にイシバは許せない」とか、過去の怨念を、一国のリーダー選びの基準のど真ん中に据えて進行中?かに見えます。

 いや、総裁選も変わっていますよ。昔はリアルに、どこの派の会合に誰がいたとか、そういう情報を集めて分析した。今回は、パラレルワールド。必要な情報交換はリモート会議でやってます。デジタルの世界と両方で何が起きているかを判断しなければ、政局を見誤りますよ。石破さんは、河野さんの党改革の姿勢に、世代を超えて共感したんだと思いますよ。

──若手の「党風一新の会」への「ムラの締め付け」が激しくなっています。

 若手の動きはこれまで、最後に残るのは1割くらい、が普通でした。今回こそ覚悟が問われます。「2位3位連合」で逆転勝利という話を聞きますが、これほど党員を馬鹿にした話はない。党員の意思は国民の意思に近い。もしそうなったら、選挙は大変厳しくなるでしょう。

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