■情報スルー力が高い

 疲れたなと思ったら、アプリからログアウトしたり、アンインストールしたりして数日過ごすこともあるし、iPhoneの「スクリーンタイム」でアプリの利用時間に制限をかけている。

 ツイッターで意図しない広告が目に入るのも好きではないし、LINEのホーム画面では、「ニュース」のタブを「通話」の表示に変える設定にしている。

「事故や、人が死んだニュース、誰かのバッシング。ネガティブなニュースに触れると悲しくなってしまうので、極力近づかないようにしています」

 若者の生活実態やトレンドに詳しい電通若者研究部プランナー/コピーライターの用丸雅也さんは、Z世代の特徴についてこう説明する。

「情報爆発の世界で生きてきたZ世代にとって、情報は『自ら探しに行くもの』というより『選んで捨てるもの』。情報スルー力が高い世代です」

 さらに、情報を外に追いかけていく「外部拡張」よりも、自分の内面と向き合う「内部拡張」のほうが彼らにとって価値が高いと用丸さんは指摘する。(編集部・高橋有紀)

AERA 2021年7月5日号より抜粋