なぜ? 共通テストでも変わらぬ「自己採点制度」 「過渡期のまま40年」の日本の入試制度 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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なぜ? 共通テストでも変わらぬ「自己採点制度」 「過渡期のまま40年」の日本の入試制度

石田かおるAERA#受験
大学入学共通テスト第2日程の試験会場。現行の「自己採点方式」の入試では、問題を解きながら、自己採点のためのメモを残すことも大事な技術になる/1月30日、東京都文京区の東京大学 (c)朝日新聞社

大学入学共通テスト第2日程の試験会場。現行の「自己採点方式」の入試では、問題を解きながら、自己採点のためのメモを残すことも大事な技術になる/1月30日、東京都文京区の東京大学 (c)朝日新聞社

AERA 2021年2月15日号より

AERA 2021年2月15日号より

 初めての大学入学共通テストが行われたが、その点数は自己採点するしかない。出願大学を決める大事な決め手となるのに、正確な点数がわからないままでいいのか。AERA 2021年2月15日号では、大学入試制度の問題点を取り上げた。

【2021年国公立大学入試と成績提供日程はこちら】

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「なぜ受験生は大学出願前に自分の共通テストの得点を知ることができないのか。12年前、高校生でセンター試験を受けたときにも同じことを思いました」

 そう語るのは、医療行政の仕事を目指し、今年、医学部の再受験に挑む男性(30)だ。1月16、17日、入試改革による初めての大学入学共通テストが行われた。だが、受験生が試験後に自分で採点して国公立大学に出願する「自己採点制度」は今も昔も変わらぬまま。大手予備校の講師・西村能一さんは言う。

「受験生が自分の共通テストの得点を知ることができるのは、入試が終わった4月以降。出願前に知り、正確な大学出願ができるようにすべきです」

■マークミスの不安

 受験生は問題用紙に書き残したメモをもとに自己採点するが、メモが間違っていたり、全部メモしきれなかったり。自己採点では高得点なのに、気づかないマークミスがあり、想定外の残念な結果になるケースもあると、西村さんは指摘する。

 共通テスト後のSNSなどには「マークミスとか不安だから得点の開示をしてほしい」と訴える受験生の声もあった。先の男性も、医学部受験は共通テストの得点をもとに各種データを見て出願先を決めるため、正確な得点把握が大事なのだという。

「私大のなかには2月10日ごろ、共通テストの得点で合否を出すところもあります。大学には受験生の得点が渡るのに、肝心の受験生に知らされないのは変じゃないですか?」(男性)

 なぜ大学出願前に成績開示ができないのか。大学入試センターの広報はこう答える。

「スケジュールの問題です。今年は新型コロナで変則的ですが、例年なら共通テストの本試験は1月中旬の土日に実施し、その翌週の土日が追試。国公立大学の出願は追試の翌日から始まります。一方、大学入試センターが、受験者の成績を確定できるのは、追試の10日後あたり。出願期間の終わり近くです。大学への成績提供はインターネットで行っていますが、受験者への成績通知は郵送です。本人に届かないケースなども毎年あり、かなりの日数が必要で現行のスケジュールの中では難しいです」


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