アーティスト福山雅治を創り出した「育ての親と生みの親」 コロナ禍に30周年迎え思うこと 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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アーティスト福山雅治を創り出した「育ての親と生みの親」 コロナ禍に30周年迎え思うこと

澤田憲AERA

 シンガー・ソングライターで俳優の福山雅治さんがAERAに登場。今年でデビュー30周年を迎えた福山さんに、デビューから現在までの思いを聞いた。AERA 2020年12月7日号に掲載された記事を紹介する。

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 今年、デビュー30周年を迎えた。上京したのが18歳のとき。宅配ピザや材木店、カフェバーなどのアルバイトで生活しながら、21歳で歌手デビューを果たす。だが、しばらくは売れない時期が続いた。

「理想と現実の間であがいている自分に対して、それでも応援してくれるファンの方たちがいて、その存在が心の底からありがたかった。福山雅治というエンターテインメントの生みの親が事務所だとすれば、ファンは育ての親ですね」

 一方で、歌手、俳優として一躍有名になってからも葛藤はあった。人気が過熱するほど、周囲からの期待やプレッシャーはいやが上にも高まる。

「その人気に乗じて『こういうのが聴きたいんでしょ?』みたいな、ある種の媚びや傲慢さが1ミリでも楽曲に出たら、ファンは離れていくだろうと感じました。僕にとってファンは、新しいことに挑戦する時間という“猶予”を与えてくれる存在。格好つけて言わせてもらえれば、予想は裏切るけど期待は裏切らない。同時に『僕はこれがいいと思うんだけど、どうだろう?』と問いかけながら歩んできました」

 6年8カ月ぶりとなるニューアルバム「AKIRA」では、17歳のときに他界した父との別離を振り返り、自身の死生観を多彩な楽曲で表現した。不穏な空気が社会を覆う今だからこそ、身近な死と向き合うことで生を問い直し、表現者として新たな一歩を踏み出したいという覚悟を込めたという。

「コロナと対峙して、共存していこうとしているのが現在。生活様式が変わって、エンターテインメントの世界も苦境に立たされていますが、新しい発想や発明もこれからは生まれてくると思います。僕も今、SNSを通じて様々な施策を試しています。表現者とリスナーの新しいコミュニケーション方法を生み出せれば」

(ライター・澤田憲)

AERA 2020年12月14日号


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