■週替りでオリジナルマナー映像を上映、「ぜひコンプリートを」

会見では、滝沢歌舞伎オリジナル映画鑑賞マナー映像も、公開に先立って「ちょい見せ」(佐久間)された。

メンバーカラーを用いた手書き風の「たきざわかぶきぜろ」の文字に続いて、第2幕のキャラクター、金之助(佐久間)・銀之助(渡辺)の2人が登場。劇場の客席に座り、スマホを耳に当て騒いでいると、ネコのあべぞう(阿部)がワイプで顔を出し「上映中は、携帯は使っちゃ、ダメ!」と注意する。

松竹の新垣弘隆プロデューサーによれば、このマナー動画は18日に完成したばかり。メンバーは全員、「鼠小僧」の扮装をしており、それぞれのキャラクター、個性を生かした楽しい映像になっているという。このほか、「例えば、手洗い、消毒。今の時代ならではのマナー動画もあるので、みなさん楽しみにしていただけたらうれしい」(深澤)。

マナー動画の扮装アイデアについて、「僕が考えたんです」という向井には、「嘘つけよ!」(深澤)、「手柄全部持ってこうとすな!」(佐久間)と盛大なツッコミが飛んだ。阿部に「嘘を教えちゃダメでしょ!」と諭されると、「えと、滝沢こじあきさんが…」と滝沢秀明と向井康二を融合させた名前を口にして、佐久間から「まぜるな危険じゃん、それは!」の声が、ラウールからは大きな笑い声が上がった。

結局、「滝沢監督が考えてくれました」と認め、「僕は第2幕では官兵衛という悪役をやらせていただいているので、この動画で官兵衛の笑顔をできたのがすごい新鮮やった。楽しかった」と向井。深澤が、「悪い人たちの、笑った表情とかは、このマナー動画でしか見られないからね」と言い添えた。

阿部によれば、このマナー動画は12月4日の公開初日から、本編が始まる前に上映される。「実は1パターンだけじゃなくて数パターンありますので、週替りで上映させていただきます。ぜひコンプリートしていただきたいなって思っております」

完成した映画を観て、「気づいたらけっこうサーッと自分でも涙流すシーンもチラホラあった」という岩本が、にぎやかな会見の最後をしめくくった。

「いまの時代にぴったりな、究極の和のエンターテインメントです。初めて観る方も、いままで舞台を観てくださっている方も、誰もが『えっ! 何このシーン? めちゃめちゃすごい!』っていう瞬間が絶対にきます。初めて観たとき、2回目、3回目にわかる発見もたくさん詰め込まれているのが『滝沢歌舞伎 ZERO 2020 The Movie』です。ぜひ!劇場でお願いします」

映画『滝沢歌舞伎 ZERO 2020 The Movie』は、12月4日から、全国の劇場で公開される。(文中敬称略)

                     (AERA編集部 伏見美雪)