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デジタル配信主流の時代に面倒なアナログ・レコードがいまだ人気のワケ

連載「岡村詩野の音楽日和」

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「レコードの日」のポスター(提供/東洋化成)

「レコードの日」のポスター(提供/東洋化成)

 世界規模でアナログ・レコードが再評価されるようになって久しい。と言っても、近年特に注目されるのは、ダウンロードや定額制配信サービスなどを通じてPCやスマホで聴くスタイルと、レコード・プレーヤー(ターンテーブル)にレコードを載せて聴くスタイル、どちらも利用しながら自在に音楽を楽しむ人が増えているということ。

 つまり「デジタルとアナログ」という両極端な組み合わせを併用している音楽ファンが意外に多いということだ。ライヴ会場の物販コーナーで販売されているアナログ・レコードの多くにダウンロード・コードがついているため、レコード・プレーヤーを持っていなくても聴けるというメリットから、あくまで「グッズ」としてレコードを買う人も少なくない。そうした「グッズ」感覚が次第に日常的な音楽ツールの一つとして再び定着しつつある。

 この10年で再びアナログ・レコードが身近になってきた背景には、毎年4月の第3土曜日に開催されるアメリカ発祥の「レコード・ストア・デイ」や、日本のアナログ・レコードのプレス会社である東洋化成の呼びかけによって2015年に始まった「レコードの日」といったイベント、それに協力するアーティスト、レーベル、ショップの熱意があると言っていい。

 どちらのイベントも、インターネット上ではない実店舗としてのレコード・ショップに足を運んでレコードを買ってもらうことを目的に、人気アーティストたちがその日のために限定枚数でアナログ・レコードを制作。基本的に予約を受け付けないため、発売日当日、店頭にズラリと並ぶ多数のスペシャル・アイテムを手に入れるためにはショップに行く必要がある。東京近郊に店舗が集中する「ディスクユニオン」、京都と東京に店舗を置く「JET SET」といった人気店でイベント当日に開店前から長蛇の列ができる光景も音楽ファンにはお馴染みになってきた。

「レコード・ストア・デイ」と並ぶそんなレコードのお祭りの一つ、「レコードの日」が、今年ももうまもなく11月3日(日)に開催される。2015年の第1回開催時はまだ65タイトルだったが、5回目となる今年は105作品がエントリーしている。


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