![桜林直子さん(母、右)、あーちん(娘)/最近、メダカを飼うのにハマっているあーちん。「いまの『好きの3強』は、生き物、絵を描くこと、食べ物」(娘)。「子どもと言っても、別の人間。私が何も染めない状態で、この人が何が好きなのか、興味がある」(母)[撮影/工藤隆太郎]](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/8/3/450mw/img_83a34f3c11332212843e5b46494d4cbf50804.jpg)
親なら誰しも、子どもの才能を伸ばしたいと思うもの。AERAで活躍する女子高生イラストレーターは早々にその才能を開花させたという。背景には、母親の独自の教育方針があったようだ。AERA 2019年9月30日号に掲載された記事を紹介する。
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AERA本誌連載「午後3時のしいたけ.相談室」に毎週おやつのイラストを添えてくれているあーちん(17)は、女子高生イラストレーターだ。9歳のときにほぼ日マンガ大賞に入選し、「くまお」をほぼ日で連載。『くまお はじまりの本』『フランスたべきろく』の著書がある。
一体どんな子育てで才能が開花したのか。
あーちんと母親の桜林直子さん(40)に会いに行くと、二人は雰囲気も話し方もゆるふわ系。直子さんには、子どもの才能を開花させようなどというギラギラ感が全くない。例えば、あーちんの絵の才能に行き着いたのは「暇な時間があったから」と直子さんは言う。
「小学校でも周りの友達は、習い事をたくさんしていて、忙しそうだった。この人だけ暇で(笑)、遊ぶ人がいなかったんです。暇なときに何をするかというと、絵を描いてた。逆説的ですけど、暇なときに頼まれなくてもすることが本当に好きなものなんだと思うんです」